社団法人 日本電気制御機器工業会

Current state of modern greenhouse horticulture and necessity of training and education」

Consultant, GreenQ/DLV Plant , The Netherlands Mr. Arco van der Hout

Mr. Arco van der Hout

GreenQ でコンサルタントを担当している。コンサルタントは、生産者が理解できる言葉で話をすることが重要であり、良いコンサルタントとは80%は生産者と同じことばを喋ること、残り20%が知識である。スマートアグリで重要な対象は、温室の中で育つ植物でありその生産の質を高めることである。このためには研修や教育が必要である。日本の温室園芸の生産者は、どんな変数で管理すれば良いのか、一番良い温度や湿度は何かを質問する。しかし、ハイテク温室を実現するのに多くの間違いがあり、センサを多く設置するほどエラーも誤差も多く発生する。センサの使い方を知り適切な選択が必要である。

各国には気候、文化、習慣、ことば、仕事の仕方、専門知識のレベルなどが違う、オランダの方法をそのまま日本に持ってくることはできない。その国の状況に合わせてオランダの知識とその国の生産者の実情を統合する必要がある。日本の生産者が今までどうしていたかを学び、ステップバイステップで生産者の知識を高めるようにしなければならない。

日本は8月末から翌年6月或いは7月までにトマトを生産する。オランダでは人工光が導入されており、ほぼ通年の生産ができる。しかし北海道を除き日本では人工光はあまり適切ではないかもしれない。教育はコンサルティングの重要な柱となっており、ほとんどは教育研修から始まる。人を教育することで知識のレベルが上がり、適切な疑問を持つことができ、生産者が将来に向けた新しい考え方や新しい投資を受け入れることができるようになる。教育/セミナー/講義そして、OJTを生産者と共にかなり時間をかけて実施する。コンサルティングでは生産者と実際に会って作物をチェックしどれ位成育したかを確認して作物の質を高める。

ルーマニアはオランダと同じようにパイプレールシステムを採用している。パイプレールは輸送にも使用できるが暖房にも使用している。作物の間にパイプを入れて暖房することにより、より効率的な成育をおこなうことができ、暖房そのものも効率が高くなる。アゼルバイジャンの例では、日本でもよくみられる半月型の温室を使用している。しかし日本と全く気候が異なり、冬になると湿度が非常に高くなり、5月6月には非常に暑くなり乾燥する。あらゆる状況に応じて調整する必要がある。

次に近い将来日本でも導入できる近代的な温室の例を示す。5-6mの高い軒高の温室は日本でも導入でき生産性を高めることができる。日本で多く採用されている省エネカーテンは、エネルギーの節約ができるが、カーテンを朝の何時に開け夕方の何時に閉じるのかを十分に学ぶ必要がある。水耕栽培は重要な技術であり、水耕栽培を拡大していけば植物の根の病気を減らすことができる。CO2の管理も重要であり、昼間CO2の濃度を高めることにより生産量を増加できる。暖房用のシステムは、オランダのものは日本とかなり違い、必要なところに効果的に熱を持っていくことができ暖房能力を高めることが可能である。噴霧システムは、湿度の管理に大きく貢献し、春にCO2を保持するのにも有益である。環境制御コンピュータは、日本では小規模農家が多いのでこれに投資することは難しいかもしれない。温室の規模が大きくなると、環境制御コンピュータは温室内の環境をより良く制御するために必要となる。統合的害虫管理では、益虫を使って害虫が広がらないように抑える。これは食品の安全にもつながる話である。

日本でのハイテク温室(ultra clima)の導入を提案している。ほとんど完全に閉鎖されているもので、温度湿度を12ヵ月一貫して制御でき、夏の暑さや高い湿度にも依存しない種類の温室である。換気窓がないのでCO2は温室内にとどまりCO2の排出を減らせ省エネルギーにもつながる。また、害虫が温室に侵入しにくく食品の安全性にも役立つ。また、結露によって温室内に水が留まるので、それを回収して灌漑などに再利用することで、水の使用量も減らせる。このようなハイテク温室を導入するためには、高度な教育が必要であり、生産者はこのハイテクをどのように活用するかを学ぶ 必要がある。環境制御コンピュータ等の施設の管理も必要で、環境制御は生産者にとって最も重要なことであり、そのためにセンサの設置が役立つ。

日本の生産者のマインドを民間の生産者として利益追求者のマインドに変える必要がある。新しい投資のために資金を積み立て革新的な思考で新しい投資をして最新の温室を維持することが収益性につながる。また、生産量を増やしコストを下げるだけでは不十分であり、マーケティングにより味を改善したり販売方法を改善することも必要である。

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