社団法人 日本電気制御機器工業会

開催スピーチ①「共同研究プロジェクト - 標準化に向けた戦略」

駐日欧州連合代表部行使参事官、科学技術部長
Dr. Barara Rhode
Dr. Barara Rhode

EUは1986年から単一市場として動き始め、現在では27ヶ国が参加している5億人を要する経済地域である。欧州の標準化に関する重要な戦略文書が、ここ10年で3つある。まず2001年の国際標準化に向けての欧州政策原則、次は2004年の欧州標準化の課題についての文書、そして2008年のヨーロッパにおけるイノベーションに対し標準化がどうすれば貢献をするのかの文書である。標準化はEUのような単一圏内では欠かせない政策であり、貿易障壁撤廃のカギである。これにより企業の競争力が高まり、イノベーションが起きる。また標準化は当然グローバル展開上非常に重要であり、単に日本、EUだけではなく、その他の国々も、最近では新しい技術分野(再生エネルギー、スマートグリッド、電気自動車(EV)など)の標準化に積極的に取り組んでいる。

標準化がなぜ必要なのかというと、産業界・消費者・公的当局ほかの利害関係者のコンセンサスに基づいて協力することで、技術的な市場が開発されることが挙げられる。この標準化活動を推進するには、よく似た課題(高齢化、医療、資源が少ない)を持ち、ビジョン(環境にやさしい、安全な技術を開発しCO2排出量を削減)も共有している日本とEUが協力して行うことが大切である。日本は「新成長戦略」の中で国際標準化を取り上げ、スマートグリッド・燃料電池・EVなどの分野での重要性を認識している。EUでも先ほどの3つの文書に続いて、昨年の12月に2010-2013年欧州標準化アクションプランという、22の分野をカバーしているプランを発表した。これらの標準化活動において、いいタイミングでかつ良い結果を出すためには、産業界の関心のあるものや国際的な法的要求のあるものへの考慮と消費者のニーズや文化にあわせたものでなければならない。EU の駐日代表部で科学技術部長を務めている経験では、やはり早い段階からの共同関係を進めることで、お互いの文化はどうなのか、技術的な能力は何なのかを把握することが重要と考える。最後に、ぜひ日本企業の参加を7年で6兆6千億円の予算のある巨大なコンソーシアムである第7次研究枠組計画FP7(7th Research Framework Programme)にお願いするとともに、日欧のさらなる協力関係を築いていきたいと思う。

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