社団法人 日本電気制御機器工業会

講演②「IECにおけるスマートグリッドの国際標準化」

IEC SG3(スマートグリッド)スウェーデン・メンバー、CEN/CENELEC/ETSI SGCG メンバー
Mr.Claudio Marchetti

IECは、各国や専門家を集めて、国際標準を策定している。これは技術的障壁を削除し、新市場の開拓や経済成長を図って、国際貿易を促進するためである。IECはメンバー各国からなる任意団体で、81名の各国メンバーがいる。各国メンバーは国内委員会を設立しており、電気専門家だけではない。

SG3は国際標準管理員会(SMB)のスマートグリッド戦略グループで、16カ国が参加している。下部組織として28の技術委員会があり、100以上国際標準に取り組んでいる。SG3ではスマートグリッド標準化展望の白書、外部向けのウェブ、スマートグリッドの標準化の必要性を示すロードマップを作成している。

SG3ではスマートグリッドを11の分野に分けて定義し、特に重要なものを配電網管理、スマートホーム/商用施設/工業施設/顧客エネルギー管理、電気輸送(e-Mobility)としている。そして、10〜20の一般的な使用ケースを作っていきたいと考えている。

また、11分野に関係する標準が記載されたマッピングチャートを作成し、Webに公開している。現在のスマートグリッドへの取り組み状況もWeb提供中で、ロードマップ、スマートグリッドプロジェクト管理者向け内部情報、IEC規格、背景情報、課題等が記載されている。

市場からの要求対応として、ベンダー間での共通データ、言語等互換性のある仕様を目指している。また、相互運用性を考慮した多次元でのマップも検討中である。

国際合意や実行に向け、スマートグリッド規格の工業分野についての国際的動きが多くの組織で始まった。ニーズを集めること、既存規格の棚卸し、矛盾の洗い出し、追加項目の定義をすることで一般事項は一致している。常に変化が起きていく中、IECは適切な国際行動方針の提案合意の為に、関係団体からの情報全てを分析している。

また、ISO、ITUとも連携してスマートエネルギーの戦略的なガイドライン作りを行っている。

欧州ではCEN/CENELEC/ETSIスマートグリッドグループが、2010年1月のM/490スマートグリッド指令に基き、第1ステップ規格セット報告書を2012年末までに配布する。この報告書は、アーキテクチャ、ユーザーケース、セキュリティの3グループの結果が統合され、24システム、80のスマートグリッド機器、180の汎用ケースを含んでおり、今後、720の参照規格、425の規格(50%がシステム固有、50%横断的なもの)、200弱のIEC規格になっていく。

将来、IECのスマートグリッドの規格は装置、統合化、ニーズモデリング、サービスと性能の4つの階層タイプになっていく。

スマートグリッド適切な実現に向け、規格は使いやすく、理解しやすいものにならなければならない。過去の規格資産を十分に活かした長期的な解決を目指して、着実に、継続的に取り組んでいく。また、ISOとITUと共にIECは中長期で何を決断すべきか、それがなぜ可能かを示す開発プランを産業界に示すことが必要不可欠と考え、スマートグリッドのロードマップを更新して行くつもりである。

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